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2026/04/04
三田市「稜線の家」地鎮祭
光がひらける土地
先日、「稜線の家」の地鎮祭を執り行いました。
敷地の南側には
およそ五メートルほどのがけがあり
その下には畑が広がっています。
その畑の向こうには、
なだらかな里山の稜線がゆるやかに続いています。
住宅街の中にありながら
遠くの風景まで視線が抜けていく。
この場所には、そんな少し特別な広がりがあります。

朝、里山の稜線の向こうから光がのぼり
畑の上をゆっくりと照らしていきます。
夕方には、山の端に沿うように
やわらかな光が沈み、空の色が静かに変わります。
この土地を初めて訪れたとき
まず印象に残ったのは、その光の気持ちよさでした。
南から届く光が、どこかやわらかく、のびのびとしている。
その光の中に立っていると、ここに建つ家の姿が
少しずつ想像できるような気がしました。

光と風にひらく家
その光に素直に寄り添うように考えられた間取り。
リビングやダイニングは
南に向かってひらき、デッキへとつながります。
窓を開けると、畑の向こうの空を感じながら
風がゆっくりと通り抜けていきます。
遠くの稜線をぼんやり眺めながら
外と内がやわらかくつながる。
そんな居場所を、この家の中心に据えました。
近隣の視線からは少し守られながら
遠くの空や山の稜線に向かってひらく。
そんな関係を、
間取りや窓の位置で丁寧に整えていきました。
家の中にいながら、外の空気を感じられること。
それは日々の暮らしの中で、思っている以上に
大きな心地よさとなります。

この家に似合う時間
この家には、もうひとつ
大切にしたい時間があります。
それは、特別なことをしない時間です。
日向のあたたかさの中で
窓を開け、風を感じながら横になる。
静かに体をゆっくりと休めるひととき。
遠くに稜線を感じながら
ただぼんやりゆったりと過ごす時間が
この場所にはとてもよく似合うように思います
住宅街の家では、
どうしても周囲の視線が気になることがあります。
窓を開けてのんびり横になることが
少し落ち着かないこともあります。
そこで、外からの視線を外しながら
光や風はしっかり取り込めるように、
間取りや窓の配置を考えていきました。
窓を開けて、風を感じながら横になる。
外の気配を感じながらも、安心して体をゆだねられる。
そんな場所が、家の中にいくつも生まれました。
地鎮祭の日
地鎮祭当日は、
穏やかな空の下で執り行うことができました。
まだ何も建っていない土地に祭壇が設けられ
神主さんの祝詞が静かに敷地に響きます。

工事の安全と、
これからここで始まる暮らしの安寧を祈る時間。
四方を清め、土地の神様にご挨拶をする。
昔から続くこの儀式は
家づくりの節目として、
いつも特別な時間だと感じています。
省略される会社さんも多いと聞きますが
お施主様ご家族と私共の心が寄り添う時間となり
その後、近隣のお家へもご挨拶に伺うことで
地域の皆さまとも心が通う時間になっています。
こうして皆で手と目を合わせていると
これからここに家が建ち、暮らしが始まることが浮かび
設計担当としての責任をひしひしと感じる時間になりました。
(皆でいい家を作るぞ、という良い責任感です)

これから始まる時間
この場所に、光と風にひらく家が建ち
稜線の風景とともに、穏やかな時間が流れていく。
そんな日々を思い浮かべながら
地鎮祭の一日を終えました。
ようやく確認申請も許可がおり
いよいよ始まった基礎工事。
少しずつ家のかたちが見えてきます。
基礎ができ、柱が立ち、屋根がかかり
やがて窓から光が差し込むようになります。
この「稜線の家」が、お施主様ご家族の暮らしと
この土地の光や風、そして遠くの風景を受け止めながら
ゆったりとした時間を育てていく家になりますように。
また、家が少しずつ形になっていく様子も、
これからご紹介していきたいと思います。![]()
渡邊
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