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2025/11/02
芦屋市「方形の平屋」社内検査
芦屋市「方形の平屋」社内検査を行いました
先日、完成見学会を終えた
芦屋市「方形の平屋」にて、社内検査を行いました。
お引渡しを前に
設計・現場監督・大工さん、そして社長が立ち会い
細かな仕上げの状態や造作の納まりや
各部の使い勝手を丁寧に確認していきます。
社内検査は、家づくりにおいてとても大切な時間。
図面通りに仕上がっているか、
仕上げ材の納まりの確認などもそうですが
光の入り方や風の通り、動線の流れを確かめます。
「暮らしの心地よさ」を
図面の上ではなく“空間として”
感じるための時間でもあります。
ひとつひとつの仕上がりを丁寧に
室内では、建具の開閉具合や、扉の取手の高さ、
造作家具の面材や木口の処理まで、細かく目を配ります。
たとえば、キッチンのカウンター高さは実際に立って動作を確認し
ダイニングテーブルとの距離感も測りながら、使いやすさを再確認。
壁際に設けた可動棚や収納、カウンターなど
お施主様と打合せを重ねて決めた寸法が、
暮らしの中でどう馴染むかを確認しました。
屋外では、外構やアプローチ、軒の出の陰影なども確認します。
季節の移ろいとともに表情を変える外観が、街並みに自然に溶け込み
この土地の空気と穏やかに呼吸しているようでした。
この写真で社長の頬が緩んでいるのは
大工さんの小粋な心遣いを聞いたから。
心地よさが満ちる空間
社内検査の合間、ふと立ち止まって感じたのは、
なんともいえない“心地よさ”でした。
方形の屋根がつくる安定感のあるプロポーション。
天井に落ちるやわらかな光、外へとつながる開口部。
壁や天井、床に使われた木の質感がやさしく調和し、
時間の流れをゆっくりと感じられるような空間です。
空間に無理がなく、すみずみまで整っていて、
そこに立つだけで気持ちが穏やかになる。
そんな印象を受けました。
夫婦ふたりの終の棲家として
「方形の平屋」は、ご夫婦ふたりのための終の棲家。
互いの時間を大切にしながらも、どこかで気配を感じ合えるよう
距離感とつながりのバランスを考えて設計しています。
たとえば、リビングから書斎、寝室の
緩やかにつながる間取り。
扉で区切らず、
視線の抜けや光の通りを工夫することで
3LDKのマンションとほぼ同じ面積でありながら、
ずっと広く感じられる空間になっています。
ひとつの屋根の下で、季節の変化を感じながら暮らす。
それぞれの時間がありながら、
同じ空気を共有する安心感のある住まい。
この家には、そんな穏やかな暮らしの風景が似合います。
見学会を経て感じたこと
完成見学会の際には、たくさんの方にご来場いただきました。
「マンションと同じくらいの面積なのに、広く感じますね」
「どこにいても明るくて気持ちがいい」
「動線がとても自然で、使いやすそう」
──そんな感想を多くいただきました。
数字や広さだけでは表せない
“空間の豊かさ”を感じていただけたことが
私たちにとって何よりの喜びです。
それは、単に面積の大きさではなく、
光の入り方、視線の抜け、素材のあたたかさといった
細かな設計と施工の積み重ねによって生まれるもの。
住まいの中に流れる空気のような「ここちよさ」を、
感じ取っていただけたのだと思います。
丁寧に、誠実に、これからも
お引渡しを終え、この住まいが
暮らしの中でどのように息づいていくのか
私たちも楽しみでなりません。
シーエッチ建築工房の家づくりは
ただ「建てて終わり」ではなく、
その後の暮らしをずっと見守り続けるものです。
自然の光や風を感じながら、
木の香りに包まれて暮らすこと。
日々の中で、季節の移ろいや時間の流れを楽しむこと。
そして何より、「帰るのがうれしい家」であること。
この家もまた、その思いを込めてつくり上げました。
これからも、ひとつひとつの住まいに心を込めて、
シーエッチ建築工房の家づくりを大切に続けてまいります。

